昨年 宿泊増 経済効果21億円
県は、2024年に琵琶湖を自転車で1周する「ビワイチ」を体験した人は、過去2番目に多い推計約11万9000人だったと発表した。今回は、初めて経済波及効果も公表。宿泊して楽しむ人が増える傾向がみられるという。
米原、高島、守山3市の道路に設置した自転車の走行台数を計測する機器と、走行経路が記録できるアプリ「ビワイチサイクリングナビ」のデータから体験者数を推計。初年の15年は約5万2000人で、国が認定する「ナショナルサイクルルート」に選ばれた19年までは年々増加。コロナ禍でいったん落ち込んだものの、県がサイクリング客向けの宿泊施設を認定するなど環境整備に力を入れていることもあり、23年には過去最多の約12万8000人に達した。24年は前年比約7%減となったが、コロナ禍前で最も多かった2019年(約10万9000人)を約1万人上回った。
一方、経済波及効果は同アプリの利用者にアンケートを実施し、宿泊の有無や交通費、飲食や土産物購入などに使った費用から試算。24年は約21億2000万円で、非公表だった前年と比べて約25%増となっており、ビワイチの途中で宿泊する人やレンタサイクルで気軽に参加する人が増えたのが要因とみられるという。
県ビワイチ推進室は「レンタサイクルを利用しやすくしたり、宿泊者の観光消費を増やす取り組みなどに力を入れたりして、ビワイチを体験する人をさらに増やしたい」としている。