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エコな食品梱包 開発挑む

エコな食品梱包 開発挑む

自然由来素材 鮮度保つ → 食品ロス減

 長浜バイオ大(長浜市)の学生らでつくる研究チームが環境に優しい食品 梱包こんぽう 材の開発に挑戦している。自然由来のバクテリアセルロース(BC)を使ったもので、生鮮食品の鮮度を長く保てるため食品ロスの削減が期待できるという。研究成果は10月にフランスで開催される合成生物学の世界大会「iGEM(アイジェム)」で発表する。(清家俊生)

長浜バイオ大生ら

エコな食品梱包 開発挑む
バクテリアセルロースを使った梱包材開発に向けて、研究を進める長浜バイオ大の学生(長浜市で)

 研究チームは昨年4月に結成した「iGEM sci―net(アイジェム サイネット)」。長浜バイオ大1~3年の14人と岐阜大(岐阜市)などの学生が参加する。

 アイジェムは世界最大級の学生科学大会で、60か国350以上のチームが参加。合成生物学を活用して社会課題を解決する研究の内容や実用性を競う。サイネットは昨年も大会出場を目指したが、資金面で断念。今年の大会に向けて、新たに環境に優しく青果物の鮮度を保つ梱包材の研究をスタートさせた。

 BCに着目したのは、食品ロスを軽減できないかというチーム内での議論がきっかけ。BCは非常に細かい構造で保水性や強度に優れているため、医療製品にも使われている。こうした性質を青果物などの梱包材に応用すれば、プラスチックやラップなどの一般的な梱包材より鮮度を維持できると考えた。

 現在は大会に向けて、大腸菌の遺伝子組み換えをすることでBCの機能を向上させる研究を進めている。梱包材は抗菌性を持たせた薄いフィルム状の製品を想定している。使用後の製品は、BCが自然分解されて土に返るため、ごみとして廃棄する必要がなくなるという。

世界大会へCF

 サイネット代表で長浜バイオ大3年の小林良永さん(21)は「BCを使った包装は環境に優しいのが特徴。実用化して、持続可能な社会に貢献したい」と意気込む。ただ、研究や大会への出場には多額の費用が必要で、渡航費などを含め、少なくとも約300万円かかるため、費用の一部をクラウドファンディング(CF)で募っている。

 目標額は100万円で、6月末までCFサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」(https://camp-fire.jp/projects/835428/view)で受け付けている。寄付額によって、オリジナルTシャツや成果発表会への招待などの返礼品がある。小林さんは「最後まで諦めたくない。研究にぜひ協力してほしい」と呼びかけている。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE エコな食品梱包 開発挑む

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